産地の個性が際立つワイン造り産地の個性が際立つワイン造り

適品種・適所の理念。

ワインは農産物。その土地の風土とブドウの品種が色濃くあらわれるお酒です。その味わいは「ブドウの質でほとんど決まってしまう」といっても過言ではありません。

私たち造り手の仕事は、こうしたブドウの個性をしっかりと把握した上で、最大限に引き出すこと。1970年代より「適品種・適所」の理念のもと、ブドウ品種に合った栽培地の選定に取り組み、現在までに4県(山梨・長野・福島・秋田)それぞれの風土を活かした産地の確立に成功しました。ひとつのワイナリーがこれほどまでの個性豊かな畑を有することは世界でも類を見ないことで、『シャトー・メルシャン』のワイン造りの原動力がここにあります。

栽培家たちと共に歩む。

私たちは、契約農家の栽培家たちと共に歩むことで、徹底した品質管理を行い、「目指すワインに最適なブドウづくり」「ブドウの良さを最大限引き出す醸造」を行ってきました。

その成果は、個性際立つハイクオリティなブドウの育成と、『シャトー・メルシャン』ならではの味わい・キャラクターへとつながっています。私たちはこれからも、全国各地でさまざまな品種・栽培の可能性を探り続け、日本ワインの個性を追求していきます。

産地紹介産地紹介

MAP

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  • 大森
  • 新鶴
  • マリコ ヴィンヤード
  • 桔梗ヶ原
  • 北信
  • 安曇野
  • 片丘
  • 城の平ヴィンヤード
  • 山梨県内産地

マリコヴィンヤード 北信 安曇野 桔梗ヶ原 新鶴 片丘 大森 山梨県内産地(勝沼・穂坂・玉緒・山梨市) 城の平ヴィンヤード
秋田県 大森

長年の努力が結実。
将来が期待される産地

地元生産者とともに乗り越えた困難

当初、「大森地区」のブドウづくりには大きな困難がありました。秋雨が多い土地柄、ブドウが熟す前に収穫をしなければならなかったのです。そのため、満足できるブドウの収穫ができず、『シャトー・メルシャン』の発売には長らく至りませんでした。

しかし、「大森ワイン倶楽部」という地元生産者を支援する組織とともに、地域ぐるみでブドウ栽培を盛り上げ、収量制限地区の設定や、雨による病害の被害を最小限に抑える笠かけを行うなどの対策を取ることで品質も徐々に向上。その結果、この地区からはじめて誕生した『シャトー・メルシャン シリーズ』である、『シャトー・メルシャン 大森リースリング』は、「大森地区」を代表する銘柄として広く知られるようになりました。

環境に適した品種、
「リースリング」に磨きをかける

「大森地区」が得意とするブドウは「リースリング」。この品種は、冷涼な地域にあっても、造り手たちの温かな関係の中で力強く根付いてくれました。品種として元々持っているしっかりとした酸味と華やかで上質な香りに、さらに磨きをかけています。気候と向き合い、風土づくりから挑んだ畑には、大きな期待がよせられています。

VINYARD DATA

標高 120m 仕立て型 棚式
土壌 粘土質 栽植密度 400(本/ha)
地形 傾斜 収穫量 12(t/ha)
気候 内陸性・盆地
品種 リースリング(白)

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大森地区

福島県 新鶴

栽培家の
情熱あふれるヴィンヤード

秋の長雨を克服した、栽培農家の行動

会津盆地の西側、日当たりのよい傾斜地に広がる「新鶴地区」。この地では、1976年から白ワイン用高級ブドウ品種「シャルドネ」の栽培が行われてきました。

地形はとても水はけのよい丘陵地。標高は200mと比較的低い平地ですが、盆地で内陸性気候のため、昼夜の寒暖差も大きく、良いブドウを栽培するには好条件。しかし、秋雨の量が多いため、健全に育ってきたブドウが一気に病害に襲われるなど、なかなか安定して質の良いブドウが収穫できないことが長年の課題でした。

「これが解決できなければ、新鶴地区でのシャルドネ栽培は断念をしなければならない……」という危機を感じていた時期に動き出したのは栽培農家のみなさんでした。自らの手で秋雨の被害を抑える独自の雨除け設備を設置。その結果、収穫されたブドウは糖度20度を超え、素晴らしいワインへと結実しました。以来、雨よけ施設はすべての畑へと広がり、質の高いブドウを産み出し続けています。

日本のファインワインの
新たな産地へ

秋の長雨という課題を克服し、2001年には『シャトー・メルシャン』として初ヴィンテージ『新鶴シャルドネ2000』が誕生しました。

元来、ポテンシャルの高い環境を活かし、雨対策や収量制限、短梢剪定で栽植密度を高めるなど、『シャトー・メルシャン』の産地としての評価をさらに高めるために、栽培家の方々との挑戦と努力は今も続いています。「新鶴地区」は、日本のファインワインの新たな産地として、これからが大きく期待されています。

VINYARD DATA

標高 200m 仕立て型 棚式、一部垣根式
土壌 砂壌土 栽植密度 300(本/ha)
地形 傾斜 収穫量 17(t/ha)
気候 内陸性・盆地
品種 シャルドネ(白)

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新鶴

長野県 椀子(マリコ)
ヴィンヤード

自社管理畑だからこそできる、
挑戦的なブドウづくり

新たな試みの舞台を目指して

1999年、『シャトー・メルシャン』では、ブドウ畑を切り拓き、自社管理栽培を行う計画が始動しました。長野県下のブドウ畑候補地を徹底的に調査し、土壌や気候などブドウ栽培の好適地を丹念に絞り込んでいく中で辿り着いた場所。それが上田市丸子。『シャトー・メルシャン』は、この地に「椀子(マリコ)ヴィンヤード」を開園しました。

「マリコ」の名は、6世紀後半にこの一帯が欽明天皇の皇子「椀子(まりこ)皇子」の領地であったという伝説に由来したもの。これまでにない思い切った試みができる自社管理畑を舞台に、新たな最高品質への挑戦がスタートしました。

早くもあらわれはじめた、
高いポテンシャル

開園からまだ間もないため、樹齢の若い樹ばかり。しかし、育成したブドウを試験醸造してみると、他の産地にはない南国のニュアンスや、力強さをたたえており、高いポテンシャルを感じさせてくれます。
今後、この「椀子(マリコ)ヴィンヤード」から生み出されるワインにはぜひ、ご注目いただきたいと思っています。

VINYARD DATA

標高 650m 仕立て型 垣根栽培
土壌 強粘土質(含礫) 栽植密度 4000(本/ha)
地形 丘陵地 収穫量 5(t/ha)
気候 内陸性気候
品種 メルロー(赤)、カベルネ・フラン(赤)、カベルネ・ソーヴィニヨン(赤)、シラー(赤)、 シャルドネ(白)、ソーヴィニヨン・ブラン(白)

※これら以外の品種も試験的に栽培。

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椀子(マリコ)ヴィンヤード

長野県 桔梗ヶ原地区

世界的にも名高い
メルローの産地

標高700mの厳しい環境が育む良質なブドウ

桔梗ヶ原は標高700mの高地。特にブドウ成熟期の9月~10月にかけて、昼夜の寒暖差が大きくなる環境の中、色づきのよいブドウが収穫される産地です。土壌は礫層を基盤として、その上に火山灰層が2~3mほど堆積したもの。地下水位が非常に低いため、水はけは極めて良好です。

秋雨の量は比較的少なくなりますが、冬の寒さは大変厳しく、マイナス10度になることもしばしば。凍害によって枯死する樹も少なくありません。

それを防ぐため、昔から棚栽培としてはかなりの密植栽培を行っています。

重ねた歴史と、未来への挑戦

桔梗ヶ原でのブドウ栽培の歴史は古く、1916年からのコンコード栽培が起源となります。国内の需要が甘味果実酒から本格的なスティルワインへと転換してゆく中で、1976年からメルローの栽培に挑戦し、1989年、ようやく初リリースした『シャトー・メルシャン 信州桔梗ヶ原メルロー1985』がリュブリアーナ国際ワインコンクールでグランド・ゴールド・メダルを受賞。その後も数多くの受賞を重ね、日本を代表するプレミアムワイン、そして、素晴らしいメルローの産地としても世界から高い評価を受けています。

メルシャンの醸造アドバイザー、シャトー・マルゴー総支配人のポール・ポンタリエ氏は、視察に訪れた際、「桔梗ヶ原のメルローには大きな潜在力がある。このメルローは生き生きとして、若さがあり、しかも繊細だ」という言葉を残されました。今、『シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー』をさらに進化させるべく、自社畑でメルローに垣根仕立て栽培法を採用するなど、新たな取り組みを進めています。

VINYARD DATA

標高 700m 仕立て型 棚式・垣根式
土壌 火山灰土 栽植密度 500(本/ha)
地形 ほぼ平坦 収穫量 10(t/ha)
気候 内陸性・盆地
品種 メルロー(赤)

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桔梗ヶ原地区

山梨県 北信

力強さと繊細さを兼ね備え、
味わい豊かなワインを生み出す

日本を代表するシャルドネの名産地

「北信地区」は、長野県北部の長野市、須坂市、高山村を中心として、千曲川沿いの傾斜地に畑が点在するヴィンヤード。千曲川がもたらした沖積土壌は排水性に優れ、気候は雨が少なく、昼夜の寒暖差も大きいため、シャルドネの成熟には最適な環境です。

この地でシャルドネの垣根栽培を行うようになったのは1991年。「城の平」ではじめた垣根仕立てでの栽培方法がある程度確立され、「他の地区でも挑戦していこう」という『シャトー・メルシャン』の気運と、地元ブドウ栽培家の方々の国際品種の栽培にかける熱意との出会いがきっかけとなりました。それ以来、『シャトー・メルシャン』の「北信」という風土を確立するために、垣根の樹形や整枝方法など、様々な試みが重ねられてきました。 その結果、太陽の光が房の奥まで入り、黄金色に色づいた、ばら房の素晴らしいシャルドネが安定して収穫できるようになったのです。

各地域の特長

土壌の違いが生み出す右岸と左岸のワイン

北信地区 左岸

長野県北信地区、千曲川の左岸(長野市)は、善光寺の北側から続く善光寺断層にあり、特異な地形を形成しています。ブドウ畑は標高350m前後の粘土質の土壌にあり、ここで育つブドウは、全体的に味わいが芳酵になります。

傾斜地にあるシャルドネの畑。上からブドウ樹が連なる
樹間に植えられたクローバーは、空気中の窒素を取り入れ土壌に固定化するのに役立っている

北信地区 右岸

長野県北信地区、千曲川の右岸(高山村、須坂市)は、標高400~600mの傾斜地。千曲川の支流、松川が形成した扇状地で、土壌は砂礫質、鉄分も多く含まれています。表土は30センチに満たない程度で、そこから下は砂礫質となり、非常に水はけが良いのが特徴です。

10cm程度の表土の下は、礫が多く含まれる土壌が続く
近くを流れる松川。鉄分が多いため、河原が赤茶色に変色している

VINYARD DATA

北信地区 左岸 北信地区 右岸
標高 350m前後 400~600m
土壌 粘土質 砂礫質
地形 傾斜
気候 内陸性・盆地
品種 シャルドネ(白)、カベルネ・ソーヴィニヨン(赤)、メルロー(赤)
仕立て型 垣根式
栽植密度 3000(本/ha)
収穫量 10(t/ha)

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北信地区左岸 北信地区右岸

長野県 安曇野

シャトー・メルシャンの
新たなヴィンヤード

将来が期待される
シャトー・メルシャンの新たな産地

長野県北安曇郡池田町。西は北アルプス、東は中山山地に囲まれた、松本平と呼ばれる大きな盆地の一部に、シャトー・メルシャンの新しい栽培地「安曇野地区」があります。

北アルプスの隆起によって運ばれてきた土壌は礫が多く、また傾斜地に位置しているため、非常に水はけの良い土地であり、雨が少なく昼夜の寒暖差が大きいという、ブドウ栽培の好適地です。

この地で熱意ある栽培家が2009年より垣根仕立てでメルローの栽培を始め、2016年、「シャトー・メルシャン 安曇野メルロー2015」が、全国にリリースされました。

また、メルローの他、トロピカルフルーツのような華やかな香りのシャルドネも栽培されており、将来がとても楽しみな産地です。

VINYARD DATA

標高 580~620m 仕立て型 垣根式
土壌 礫の多い砂壌土~埴壌土 栽植密度
地形 松本平と呼ばれる大きな盆地の一部 収穫量
気候 内陸性・盆地
品種 メルロー(赤)、シャルドネ(白)

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安曇野地区

長野県 片丘

標高800mの自社管理畑で挑む
新たなブドウづくり

片丘の風土に根ざして。

2016年、シャトー・メルシャンは、長野県塩尻市片丘地区に約9haの圃場を開き、自社管理によるブドウ栽培を本格的にスタートしました。西向きの緩やかな傾斜地からは、塩尻市街はもとより、桔梗ヶ原一帯、その遠景に北アルプス連峰が一望できます。シャトー・メルシャンとしても初めての、標高約800mの高地でのブドウ栽培。このあたりの年間降雨量は約1000~1200mm。日照量が豊富で、比較的強い風が吹き抜け、風通しがよく、土壌は石を多く含む礫質土で、収穫の時期は、標高が高い分、桔梗ヶ原より少し遅くなると予想しています。順調に育てば、今年植えた樹が最初に実をつけるのは、おそらく3年後で、2020 年に初めての収穫を迎えます。

土地の風土、"テロワール"をいかした
ワイン造りを。

片丘地区の圃場は、北熊井地区と南内田地区を合わせて約9ha もの栽培地を確保しており、大規模な造成を行うことなく、できるだけ土地そのままの姿をいかした圃場づくりをめざしています。

まずは約3ha に9000 本のブドウ樹を植樹。
メルローを主体に、一部カベルネ・フランを植え、より標高の高い圃場で、他の品種にも挑戦していきます。この地区でどのような品種のブドウがうまく育つのか、日々、ブドウと向き合い、試行錯誤しながら、この土地に合う、テロワールを表現できるようなブドウを育てていき、"片丘のワインって、こういう感じだよね"というものが表現できるようになるのが理想です。

VINYARD DATA

標高 800m 仕立て型 垣根栽培
土壌 礫質土 栽植密度 3000(本/ha)
地形 緩傾斜 収穫量
気候
品種 メルロー(赤)、カベルネ・フラン(赤)

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山梨県 城の平ヴィンヤード

世界各国のワインコンクールで
数多くの賞を受賞した名ヴィンヤード

ブドウの成熟に最適な気候条件

「城の平ヴィンヤード」は、甲府盆地の東端に位置する、標高550~600mの内陸性盆地。昼夜の寒暖差は大きく、ブドウの成熟に最適な気候条件を備えています。穏やかな斜面に広がる畑は、日照量も豊かで風通しも良好。病害虫の発生も少ないのが特徴です。水はけの悪い場所には暗渠排水施設を設けています。

1984年からカベルネ・ソーヴィニヨンをギュイヨ・サンプル式の垣根仕立てで栽培。また、カベルネ・ソーヴィニヨン以外の欧州系品種の垣根栽培やキャノピー・マネージメント、草生栽培、クローン選抜やマサル・セレクション(圃場選抜)など、日本で欧州系品種を栽培するための様々な試みに挑戦、その成果は契約栽培農家にフィードバックされています。

本場・ボルドーのコンクールで
日本初の金賞を受賞

「城の平ヴィンヤード」で収穫・選果されたカベルネ・ソーヴィニヨンを使用した『シャトー・メルシャン 城の平カベルネ・ソーヴィニヨン』は、本場ボルドーの国際ワインコンクールで日本ワイン初の金賞を受賞した逸品。その他、世界各国のコンクールで数多くの賞を受賞し、『シャトー・メルシャン』の代表的なワインとして世界から大きな注目を集めています。

VINYARD DATA

標高 550~600m 仕立て型 垣根式
土壌 粘土質 栽植密度 6600(本/ha)
地形 傾斜 収穫量 5(t/ha)
気候 内陸性・盆地
品種 カベルネ・ソーヴィニヨン(赤)のほか、
一部でカベルネ・フラン(赤)、メルロー(赤)

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城の平ヴィンヤード

山梨県 山梨県内産地

ブドウと向き合い、
ワインを造り続けてきた
「日本ワインの聖地」

栽培家とワイナリーが切磋琢磨する環境

山梨県は、日本のなかでもブドウ栽培とワイン造りにおいて長い歴史を重ねてきた土地。ブドウ栽培農家やワイナリーも多く、互いに切磋琢磨することでワインの品質向上へとつなげてきました。また、日本固有のブドウ品種「甲州」を用いた質の高いワインを造るため、『シャトー・メルシャン』では早くから畑指定を実施。意欲的な栽培農家との二人三脚でワイン造りを続けています。

各地域の特長各地域の特長

日本固有のブドウ品種を中心に栽培

穂坂地区

山梨県韮崎市「穂坂地区」は、標高450〜550mの南アルプスを望む丘陵地帯。甲州、マスカット・ベーリーA品種が栽培されています。

山梨市

山梨市東に位置する「上野園」は『きいろ香』発祥の地。この地で得られる「甲州」は、温州みかんを思わせる優しい柑橘系のアロマが漂うワインとなります。

玉諸地区

笛吹川の右岸に位置する甲府市「玉諸地区」。甲府盆地の中心部で標高が低く、山梨県内では生育が最も早い地域として知られています。春から秋まで十分に太陽の光を浴びた美味しいブドウが収穫されます。

勝沼地区

「甲州」の発祥の地・甲州市「勝沼地区」。標高は約380m〜450m。日川の影響を受けた扇状地で、昼夜の温度差が大きく、古くからブドウの栽培に適した場所と言われています。この地区のブドウはタンニンが多く、リッチでしっかりとした骨格のワインを生み出します。

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シャトー・メルシャン

  • 大森
  • 新鶴
  • マリコヴィンヤード
  • 桔梗ヶ原
  • 北信
  • 安曇野
  • 片丘地区
  • 城の平ヴィンヤード
  • 山梨県内産地(勝沼・穂坂・玉緒・山梨市)
秋田県 大森

長年の努力が結実。
将来が期待される産地

地元生産者とともに乗り越えた困難

当初、「大森地区」のブドウづくりには大きな困難がありました。秋雨が多い土地柄、ブドウが熟す前に収穫をしなければならなかったのです。そのため、満足できるブドウの収穫ができず、『シャトー・メルシャン』の発売には長らく至りませんでした。

しかし、「大森ワイン倶楽部」という地元生産者を支援する組織とともに、地域ぐるみでブドウ栽培を盛り上げ、収量制限地区の設定や、雨による病害の被害を最小限に抑える笠かけを行うなどの対策を取ることで品質も徐々に向上。その結果、この地区からはじめて誕生した『シャトー・メルシャン シリーズ』である、『シャトー・メルシャン 大森リースリング』は、「大森地区」を代表する銘柄として広く知られるようになりました。

環境に適した品種、
「リースリング」に磨きをかける

「大森地区」が得意とするブドウは「リースリング」。この品種は、冷涼な地域にあっても、造り手たちの温かな関係の中で力強く根付いてくれました。品種として元々持っているしっかりとした酸味と華やかで上質な香りに、さらに磨きをかけています。気候と向き合い、風土づくりから挑んだ畑には、大きな期待がよせられています。

VINYARD DATA

標高
120m
土壌
粘土質
地形
傾斜
気候
内陸性・盆地
品種
リースリング(白)
仕立て型
棚式
栽植密度
400(本/ha)
収穫量
12(t/ha)

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大森地区

福島県 新鶴

栽培家の
情熱あふれるヴィンヤード

秋の長雨を克服した、栽培農家の行動

会津盆地の西側、日当たりのよい傾斜地に広がる「新鶴地区」。この地では、1976年から白ワイン用高級ブドウ品種「シャルドネ」の栽培が行われてきました。

地形はとても水はけのよい丘陵地。標高は200mと比較的低い平地ですが、盆地で内陸性気候のため、昼夜の寒暖差も大きく、良いブドウを栽培するには好条件。しかし、秋雨の量が多いため、健全に育ってきたブドウが一気に病害に襲われるなど、なかなか安定して質の良いブドウが収穫できないことが長年の課題でした。

「これが解決できなければ、新鶴地区でのシャルドネ栽培は断念をしなければならない……」という危機を感じていた時期に動き出したのは栽培農家のみなさんでした。自らの手で秋雨の被害を抑える独自の雨除け設備を設置。その結果、収穫されたブドウは糖度20度を超え、素晴らしいワインへと結実しました。以来、雨よけ施設はすべての畑へと広がり、質の高いブドウを産み出し続けています。

日本のファインワインの
新たな産地へ

秋の長雨という課題を克服し、2001年には『シャトー・メルシャン』として初ヴィンテージ『新鶴シャルドネ2000』が誕生しました。

元来、ポテンシャルの高い環境を活かし、雨対策や収量制限、短梢剪定で栽植密度を高めるなど、『シャトー・メルシャン』の産地としての評価をさらに高めるために、栽培家の方々との挑戦と努力は今も続いています。「新鶴地区」は、日本のファインワインの新たな産地として、これからが大きく期待されています。

VINYARD DATA

標高
200m
土壌
砂壌土
地形
傾斜
気候
内陸性・盆地
品種
シャルドネ(白)
仕立て型
棚式、一部垣根式
栽植密度
300(本/ha)
収穫量
17(t/ha)

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新鶴

長野県 椀子(マリコ)
ヴィンヤード

自社管理畑だからこそできる、
挑戦的なブドウづくり

新たな試みの舞台を目指して

1999年、『シャトー・メルシャン』では、ブドウ畑を切り拓き、自社管理栽培を行う計画が始動しました。長野県下のブドウ畑候補地を徹底的に調査し、土壌や気候などブドウ栽培の好適地を丹念に絞り込んでいく中で辿り着いた場所。それが上田市丸子。『シャトー・メルシャン』は、この地に「椀子(マリコ)ヴィンヤード」を開園しました。

「マリコ」の名は、6世紀後半にこの一帯が欽明天皇の皇子「椀子(まりこ)皇子」の領地であったという伝説に由来したもの。これまでにない思い切った試みができる自社管理畑を舞台に、新たな最高品質への挑戦がスタートしました。

早くもあらわれはじめた、
高いポテンシャル

開園からまだ間もないため、樹齢の若い樹ばかり。しかし、育成したブドウを試験醸造してみると、他の産地にはない南国のニュアンスや、力強さをたたえており、高いポテンシャルを感じさせてくれます。
今後、この「椀子(マリコ)ヴィンヤード」から生み出されるワインにはぜひ、ご注目いただきたいと思っています。

VINYARD DATA

標高
650m
土壌
強粘土質(含礫)
地形
丘陵地
気候
内陸性気候
品種
メルロー(赤)、カベルネ・フラン(赤)、カベルネ・ソーヴィニヨン(赤)、シラー(赤)、 シャルドネ(白)、ソーヴィニヨン・ブラン(白)
仕立て型
垣根栽培
栽植密度
4000(本/ha)
収穫量
5(t/ha)

※これら以外の品種も試験的に栽培。

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椀子(マリコ)ヴィンヤード

長野県 桔梗ヶ原地区

世界的にも名高い
メルローの産地

標高700mの厳しい環境が育む良質なブドウ

桔梗ヶ原は標高700mの高地。特にブドウ成熟期の9月~10月にかけて、昼夜の寒暖差が大きくなる環境の中、色づきのよいブドウが収穫される産地です。土壌は礫層を基盤として、その上に火山灰層が2~3mほど堆積したもの。地下水位が非常に低いため、水はけは極めて良好です。

秋雨の量は比較的少なくなりますが、冬の寒さは大変厳しく、マイナス10度になることもしばしば。凍害によって枯死する樹も少なくありません。

それを防ぐため、昔から棚栽培としてはかなりの密植栽培を行っています。

重ねた歴史と、未来への挑戦

桔梗ヶ原でのブドウ栽培の歴史は古く、1916年からのコンコード栽培が起源となります。国内の需要が甘味果実酒から本格的なスティルワインへと転換してゆく中で、1976年からメルローの栽培に挑戦し、1989年、ようやく初リリースした『シャトー・メルシャン 信州桔梗ヶ原メルロー1985』がリュブリアーナ国際ワインコンクールでグランド・ゴールド・メダルを受賞。その後も数多くの受賞を重ね、日本を代表するプレミアムワイン、そして、素晴らしいメルローの産地としても世界から高い評価を受けています。

メルシャンの醸造アドバイザー、シャトー・マルゴー総支配人のポール・ポンタリエ氏は、視察に訪れた際、「桔梗ヶ原のメルローには大きな潜在力がある。このメルローは生き生きとして、若さがあり、しかも繊細だ」という言葉を残されました。今、『シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー』をさらに進化させるべく、自社畑でメルローに垣根仕立て栽培法を採用するなど、新たな取り組みを進めています。

VINYARD DATA

標高
700m
土壌
火山灰土
地形
ほぼ平坦
気候
内陸性・盆地
品種
メルロー(赤)
仕立て型
棚式・垣根式
栽植密度
500(本/ha)
収穫量
10(t/ha)

AREA MAP

桔梗ヶ原地区

山梨県 北信

力強さと繊細さを兼ね備え、
味わい豊かなワインを生み出す

日本を代表するシャルドネの名産地

「北信地区」は、長野県北部の長野市、須坂市、高山村を中心として、千曲川沿いの傾斜地に畑が点在するヴィンヤード。千曲川がもたらした沖積土壌は排水性に優れ、気候は雨が少なく、昼夜の寒暖差も大きいため、シャルドネの成熟には最適な環境です。

この地でシャルドネの垣根栽培を行うようになったのは1991年。「城の平」ではじめた垣根仕立てでの栽培方法がある程度確立され、「他の地区でも挑戦していこう」という『シャトー・メルシャン』の気運と、地元ブドウ栽培家の方々の国際品種の栽培にかける熱意との出会いがきっかけとなりました。それ以来、『シャトー・メルシャン』の「北信」という風土を確立するために、垣根の樹形や整枝方法など、様々な試みが重ねられてきました。 その結果、太陽の光が房の奥まで入り、黄金色に色づいた、ばら房の素晴らしいシャルドネが安定して収穫できるようになったのです。

各地域の特長

土壌の違いが生み出す右岸と左岸のワイン

北信地区 左岸

長野県北信地区、千曲川の左岸(長野市)は、善光寺の北側から続く善光寺断層にあり、特異な地形を形成しています。ブドウ畑は標高350m前後の粘土質の土壌にあり、ここで育つブドウは、全体的に味わいが芳酵になります。

傾斜地にあるシャルドネの畑。上からブドウ樹が連なる
樹間に植えられたクローバーは、空気中の窒素を取り入れ土壌に固定化するのに役立っている

北信地区 右岸

長野県北信地区、千曲川の右岸(高山村、須坂市)は、標高400~600mの傾斜地。千曲川の支流、松川が形成した扇状地で、土壌は砂礫質、鉄分も多く含まれています。表土は30センチに満たない程度で、そこから下は砂礫質となり、非常に水はけが良いのが特徴です。

10cm程度の表土の下は、礫が多く含まれる土壌が続く
近くを流れる松川。鉄分が多いため、河原が赤茶色に変色している

VINYARD DATA

北信地区 左岸
北信地区 右岸
標高
350m前後
400~600m
土壌
粘土質
砂礫質
地形
傾斜
気候
内陸性・盆地
品種
シャルドネ(白)、カベルネ・ソーヴィニヨン(赤)、メルロー(赤)
仕立て型
垣根式
栽植密度
3000(本/ha)
収穫量
10(t/ha)

AREA MAP

北信地区左岸 北信地区右岸

長野県 安曇野

シャトー・メルシャンの
新たなヴィンヤード

将来が期待される
シャトー・メルシャンの新たな産地

長野県北安曇郡池田町。西は北アルプス、東は中山山地に囲まれた、松本平と呼ばれる大きな盆地の一部に、シャトー・メルシャンの新しい栽培地「安曇野地区」があります。

北アルプスの隆起によって運ばれてきた土壌は礫が多く、また傾斜地に位置しているため、非常に水はけの良い土地であり、雨が少なく昼夜の寒暖差が大きいという、ブドウ栽培の好適地です。

この地で熱意ある栽培家が2009年より垣根仕立てでメルローの栽培を始め、2016年、「シャトー・メルシャン 安曇野メルロー2015」が、全国にリリースされました。

また、メルローの他、トロピカルフルーツのような華やかな香りのシャルドネも栽培されており、将来がとても楽しみな産地です。

VINYARD DATA

標高
580~620m
土壌
礫の多い砂壌土~埴壌土
地形
松本平と呼ばれる大きな盆地の一部
気候
内陸性・盆地
品種
メルロー(赤)、シャルドネ(白)
仕立て型
垣根式
栽植密度
収穫量

AREA MAP

安曇野地区

長野県 片丘

標高800mの自社管理畑で挑む
新たなブドウづくり

片丘の風土に根ざして。

2016年、シャトー・メルシャンは、長野県塩尻市片丘地区に約9haの圃場を開き、自社管理によるブドウ栽培を本格的にスタートしました。西向きの緩やかな傾斜地からは、塩尻市街はもとより、桔梗ヶ原一帯、その遠景に北アルプス連峰が一望できます。シャトー・メルシャンとしても初めての、標高約800mの高地でのブドウ栽培。このあたりの年間降雨量は約1000~1200mm。日照量が豊富で、比較的強い風が吹き抜け、風通しがよく、土壌は石を多く含む礫質土で、収穫の時期は、標高が高い分、桔梗ヶ原より少し遅くなると予想しています。順調に育てば、今年植えた樹が最初に実をつけるのは、おそらく3年後で、2020 年に初めての収穫を迎えます。

土地の風土、"テロワール"をいかした
ワイン造りを。

片丘地区の圃場は、北熊井地区と南内田地区を合わせて約9ha もの栽培地を確保しており、大規模な造成を行うことなく、できるだけ土地そのままの姿をいかした圃場づくりをめざしています。

まずは約3ha に9000 本のブドウ樹を植樹。
メルローを主体に、一部カベルネ・フランを植え、より標高の高い圃場で、他の品種にも挑戦していきます。この地区でどのような品種のブドウがうまく育つのか、日々、ブドウと向き合い、試行錯誤しながら、この土地に合う、テロワールを表現できるようなブドウを育てていき、"片丘のワインって、こういう感じだよね"というものが表現できるようになるのが理想です。

VINYARD DATA

標高
800m
土壌
礫質土
地形
緩傾斜
気候
品種
メルロー(赤)、カベルネ・フラン(赤)
仕立て型
垣根栽培
栽植密度
3000(本/ha)
収穫量

AREA MAP

山梨県 城の平ヴィンヤード

世界各国のワインコンクールで
数多くの賞を受賞した名ヴィンヤード

ブドウの成熟に最適な気候条件

「城の平ヴィンヤード」は、甲府盆地の東端に位置する、標高550~600mの内陸性盆地。昼夜の寒暖差は大きく、ブドウの成熟に最適な気候条件を備えています。穏やかな斜面に広がる畑は、日照量も豊かで風通しも良好。病害虫の発生も少ないのが特徴です。水はけの悪い場所には暗渠排水施設を設けています。

1984年からカベルネ・ソーヴィニヨンをギュイヨ・サンプル式の垣根仕立てで栽培。また、カベルネ・ソーヴィニヨン以外の欧州系品種の垣根栽培やキャノピー・マネージメント、草生栽培、クローン選抜やマサル・セレクション(圃場選抜)など、日本で欧州系品種を栽培するための様々な試みに挑戦、その成果は契約栽培農家にフィードバックされています。

本場・ボルドーのコンクールで
日本初の金賞を受賞

「城の平ヴィンヤード」で収穫・選果されたカベルネ・ソーヴィニヨンを使用した『シャトー・メルシャン 城の平カベルネ・ソーヴィニヨン』は、本場ボルドーの国際ワインコンクールで日本ワイン初の金賞を受賞した逸品。その他、世界各国のコンクールで数多くの賞を受賞し、『シャトー・メルシャン』の代表的なワインとして世界から大きな注目を集めています。

VINYARD DATA

標高
550~600m
土壌
粘土質
地形
傾斜
気候
内陸性・盆地
品種
カベルネ・ソーヴィニヨン(赤)のほか、
一部でカベルネ・フラン(赤)、メルロー(赤)
仕立て型
垣根式
栽植密度
6600(本/ha)
収穫量
5(t/ha)

AREA MAP

城の平ヴィンヤード

山梨県 山梨県内産地

ブドウと向き合い、
ワインを造り続けてきた
「日本ワインの聖地」

栽培家とワイナリーが切磋琢磨する環境

山梨県は、日本のなかでもブドウ栽培とワイン造りにおいて長い歴史を重ねてきた土地。ブドウ栽培農家やワイナリーも多く、互いに切磋琢磨することでワインの品質向上へとつなげてきました。また、日本固有のブドウ品種「甲州」を用いた質の高いワインを造るため、『シャトー・メルシャン』では早くから畑指定を実施。意欲的な栽培農家との二人三脚でワイン造りを続けています。

各地域の特長各地域の特長

日本固有のブドウ品種を中心に栽培

穂坂地区

山梨県韮崎市「穂坂地区」は、標高450〜550mの南アルプスを望む丘陵地帯。甲州、マスカット・ベーリーA品種が栽培されています。

山梨市

山梨市東に位置する「上野園」は『きいろ香』発祥の地。この地で得られる「甲州」は、温州みかんを思わせる優しい柑橘系のアロマが漂うワインとなります。

玉諸地区

笛吹川の右岸に位置する甲府市「玉諸地区」。甲府盆地の中心部で標高が低く、山梨県内では生育が最も早い地域として知られています。春から秋まで十分に太陽の光を浴びた美味しいブドウが収穫されます。

勝沼地区

「甲州」の発祥の地・甲州市「勝沼地区」。標高は約380m〜450m。日川の影響を受けた扇状地で、昼夜の温度差が大きく、古くからブドウの栽培に適した場所と言われています。この地区のブドウはタンニンが多く、リッチでしっかりとした骨格のワインを生み出します。

AREA MAP

シャトー・メルシャン

ワインができるまで

1.剪定 Taille=タイユ

落葉後に、今年の結果母枝として、主幹に近い位置にある充実した枝を1本残します。余分な部分は、切り落とします。ハサミで切れない太さの枝は適宜のこぎりを使用します。

〈 冬期剪定の目的 〉

野放しの状態では枝が伸びすぎ、果実に必要な養分が十分にゆきわたりません。余分な部分を除去することで芽数を調整し品質的安定を保ち収穫量をコントロールします。同時に長きにわたり一定な樹形を保てるようにコントロールします。剪定作業は遅くとも残雪があろうと3月までに完了します。

2.揚水

厳しい冬のシーズンが過ぎると、ブドウの木が根から水分を吸い上げて、剪定された枝の先端に滴となって現れます。

3.誘引

4.萌芽

5.展葉

6.新梢誘引

7.開花 Floraison=フロレゾン

地域や品種で異なるものの、北半球では6月頃開花します。開花時期に雨があまりに多いと、受粉が適正に行われず花振いすることもあります。

8.結実

9.果実肥大

10.摘房・除葉

11.ヴェレゾン

〈 色付き開始 〉

着色が始まり、代謝が大きく変化する時期をヴェレゾンと呼びます。硬くて緑色の果実が柔らかくなり、一般的に赤用品種は赤く(黒く)、白用品種は黄色く、着色が始まります。それとともに糖度が上がり始め、酸が減少していきます。

12.成熟

13.収穫

丹精込めて育てたブドウを収穫する時が一番うれしい時間です。

収獲は時間との勝負です。地域のボランティアの方にも協力いただき一気に収穫してしまいます。

14.選果

梗を取り除いたブドウは、選果台に運ばれ、粒ごとの選果が行われます。この作業により、ブドウ1粒1粒が選別され、病果や細かい梗などが取り除かれます。長時間にわたる立ち仕事ですが、良いワイン造りには重要な作業です。

15.樽育成

出来上がったワインは、樽育成を行うことで複雑さが付与されます。目指すスタイルに従って、白ワインで約6カ月、赤ワインでは約12-18カ月を目安にじっくりと育成させていきます。

樽育成の期間中、定期的にワインの様子をチェックします。色合い、香り、味わいなどを確認しながら、最適なワインの状態になるのを待ちます。

16.補酒

実際に樽からワインを引き抜く時は、ガラス管を通るワインを見ながらゆっくりとノズルを差し込んでいき、澱(オリ)を吸わないよう高さを調節しながら上澄みだけを引き抜いていきます。
ワインを引き抜き終わったら、過剰な酸素の取り込みを防ぐため、速やかに次の樽へノズルを移動、もしくはポンプを停止します。

画像は樽熟成を終えた赤ワインの樽あけ作業になり、この一連の作業は澱引きに関しても同様で、ポンプ、ホース、専用のノズルを使用し作業を行います。
ワインは樽熟成中に清澄され、澱が底に沈殿するため、樽あけの際は澱を吸わないよう注意が必要です(澱引きは、これらの沈殿物を取り除く作業になり、年に数回、定期的に行います)。
画像中央に見えるのが樽あけの際に使用するノズルで、先端は沈殿した澱の量によって高さ調節が可能となっており、バルブ付近にはガラス管が装着されています。

17.樽選抜

1本1本、丁寧にテイスティングを行い、品質をチェックしていき、商品にブレンドするキュヴェを決めていきます。

長野県の北信(右岸、左岸)、安曇野、椀子(マリコ)ヴィンヤード、福島県の新鶴、山梨県の穂坂等から入荷するシャルドネからできた各キュヴェを準備します。
各畑や区画の特長を活かすために、100種以上の樽又はタンクで仕込み分けをしています。
メルローやカベルネ・ソーヴィニヨンも、同様の樽選抜を行います。

18.瓶熟成

瓶詰めされたワインは、一旦、地下の瓶貯蔵庫に保管され、瓶熟成を行います。ワイン中の酸やタンニンなどは、瓶熟成により柔らかくなります。おおよそ1年の瓶熟成は、ワインに調和や熟成感を与える重要な時間です。

19.品質管理

複数の原酒をブレンドした時や安定化、清澄化した時の、ワインの出来栄えを、目、鼻、口をフルに使って確認します。
ブランドコンセプトに見合った、少しでも魅力あるワインをお客様にお届けすべく、日々ワインも我々も成長を続けます。

ワインが酸化劣化しないように還元状態を維持できているかの確認分析をしています。
せっかく造ったワインが酸化劣化していては「残念」ではすみません。
それを分析確認するのも品質管理の1つです。