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テイスティングの感想をポール・ポンタリエ氏はこのように述べています。
「このワインは造り手のエスプリがよく表れているワインだと思います。あるものだけを出し、決してないものを無理矢理見せようとはしていない。普通なら、自分のワインの強さをもっと見せようとし、その思いがワインの中にどうしても入ってくるものなのですが、メルシャン勝沼ワイナリーのスタッフが造ったワインには、そういう奢ったものがなく、あるものが自然かつ謙虚に現れていて、それが素晴らしい調和を生み出している。」
「これは飲んでいてとても楽しいワインです。フレッシュで果実味も溢れ、口の中も非常に爽やかです。程良いタンニンと強さ、それから飲み口の良さ、アフターの長さといったもののバランスが非常に良くとれていると思います。シャトー・メルシャンのワイン造りのチームの方々が、この方向を今後ともずっと続けていかれることを願っています。」との氏の率直な評に、我々スタッフの日頃の労が報われる思いがしました。
「シャトー・マルゴー
2001」、「シャトー・マルゴー1999」のテイスティングの後、ポール・ポンタリエ氏は自身のワイン造りに関する哲学や思想を次のように語ってくれました。
「ワインとは人間のカルチャーをまさに体現しているものだと思います。またグランヴァンというのは日本の庭園に例えることができるかとも思います。その複雑さ、洗練という点で、非常に共通するものがあると思います。日本の庭園というのは、小さなもの、大きなもの、背の高いものや低いもの、いろいろな色もありますが、どれひとつとして過剰なもの、目立つというものがありません。グランヴァンもそれと同じです。その中にはいろんな要素が混在しています。大事なことは、その調和であり、バランスであり、それに重きを置いていることでしょう。」
「調和、フィネスといったものは、軽さ、弱さといったものでは決してありません。残念ながら今日の世界では、強さというものを表現しなくてはいけないものになっています。
ところが日本人、フランス人といった民族は、強さとは誇示するものではなく、それをいかに隠すかいう美徳をもっています。ワインは日本においてまだ歴史は浅いのですが、日本人の感覚の中には、洗練していく感覚、調和の感覚というものがありますので、必ずやグランヴァンになる可能性を秘めていると思います。そしてあとは日本のテロワールから、いかに素晴らしいワインができるかを今日参加された皆さんがご確認するだけと思います。」
もちろんグランヴァンの域に達するには、永い永い、それ相応の歳月を要するに違いない。我々メルシャン勝沼ワイナリーのスタッフは、今後さらに培っていく技術とこの国のテロワールから、世界に誇れる素晴らしい日本のワインを造っていくのがその使命だと思う。
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